先日、羽鳥の森コラム「緑陰」に静岡県内の美味しいお団子のことを書きました。
もうすぐ花見・梅見の季節ということもあり、「花より団子」というタイトルにしたわけですが。
梅は咲いたか桜はまだか、と花のつぼみがふくらむにつれて、思いを馳せるのは団子のことばかり。
「団子の紹介記事を書いて実食もしないなんて、ジャーナリズムの名にもとるのでないか」 「記事を読んだ皆様が団子の味をめぐって煩悶としておられるのではないか」
と考えあぐねて
先日、ついに団子を求めて出立致しました。
向かった先は・・・
修善寺和菓子処「和楽」!
(静岡県伊豆市柏久保1355)
入り口から名店の香り・・・。初来店です。
この店の名物が「よくばり団子」。
みたらし団子の中にこし餡が入っており、みたらしの味も餡子の味も楽しめるお買い得感。まさによくばり団子。ただし、いまやそのような団子は雅心苑(沼津市)の「雅心だんご」、ロリエ(静岡市清水区)の「駿河だんご」(※たこまんの「あまから団子」と同一商品)と競合商品もある中で、どこまで味のプライオリティを確保できるのか。
噂によれば時折、静岡伊勢丹にも出店しているそうですが。県下の名店。その実力は如何に。
この「よくばり団子」。事前のリサーチではとにかく「柔らかい」との情報を得ています。
柔らかい団子。団子はもちもちとした食感で、どちらかと言えば固めのものだと思いますが、評判通りの柔らかい団子など作ることはできるのでしょうか。
(修善寺和菓子処「和楽」 よくばり団子)
買いましたよ!
この艶!
ツヤっとしたみたらしあんがかかっています。お団子の大きさは一口にほおばるにはちょうど良い、ピンポン玉サイズ。美しいですね、このきらめき!和菓子の世界の奥深さを感じます。
さて実食!
「やわらかーい!」
瑞々しい食感は口の中で溶けるようです。団子というよりも「粘度の高いゼリー」並みのやわらかさ。他の競合商品にはない圧倒的な柔和感。 団子の食感ではありません。これは初めて食べる味です。なんと美味しい。 そして中には「こし餡」!
(おいしさのあまり、一瞬で食べてしまったので、断面の写真が撮れませんでした。)
この「こし餡」。さらっとしています。砂糖を使うと食感・味ともにべたつくのに、全くべたつかない。甘過ぎず小豆の味が生きて、とても上品な味にまとまっています。
「美味!」
お昼過ぎに到着したのですが、残っていたのは一本のみ。 裏通りにある小さな店なのに後から後からお客さんが来店しておりました。 大変人気の店です。 場所は伊豆箱根鉄道、駿豆線。修善寺駅の真裏にあります。修善寺に旅行に訪れた折には是非一度寄りたい店ですね。修善寺温泉はこの駅からバスに乗って15分ほどの距離なので、バスに乗る前に買わないと買うタイミングを逸します。注意です。温泉宿について団子もなければ旅行の楽しさは半減です。
お店が推す新名物「修善寺どら焼き」も買ってみました。
「修善寺の街に新たな風を」とお店のホームページに書いてあったので、余程の自信作とお見受けします。
どら焼きの新しい風は吹くでしょうか。(この時点でどら焼きは所詮どら焼き、と侮っています。)
袋を開けました。
いざ実食。
これは・・・!
どら焼き皮に黒糖が練りこまれています。皮の食感がもちもちしています。
おもち・・・? そして驚異的なのが、この餡子です。写真を拡大してみて下さい。
粒が・・・!ほぼ残っています。もはやこれは煮た小豆です!
この豆感が新しい!
このお餅食感的などら皮に小豆煮豆、この組み合わせは「おしるこ」にも通じています。
更にはどら皮と小豆をつなぐアンバサダーとしていいお仕事をしているバター。
黒糖皮、煮小豆、バターが一体となっています。
食べる口が止まりません。驚異的な後引き感。
どら焼きと言えば、「パサパサの皮」「べたべたの餡」の印象があって苦手です。というよりも和菓子自体が甘すぎて苦手だったんですが、
和楽さんの「和菓子」は甘さが控えめでさっぱりとしていていくらでも食べられます。子供の頃からこんな和菓子を食べていたら和菓子大好き人間になったことでしょう。
このどらやきは「修善寺の街に新しい風」どころの話ではありません。
和菓子界に新しい風が吹いています。
修善寺の街でまさかこんなに素晴らしいものに巡り合うとは。
皆様もお近くに寄られた時には是非、お立ち寄り下さい。
稀代の名店です。
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修善寺和菓子処「和楽」
静岡県伊豆市柏久保1355
TEL 0558-72-4717
定休日 木曜日
営業時間 9時~18時
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これは静岡市葵区羽鳥にある特別養護老人ホーム「羽鳥の森」のブログです。
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