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珀寿会

名店「ロリエたこまん」誕生秘話

更新日:2020年2月24日

今回の記事は「ロリエたこまん」の誕生秘話に迫る、というお話です。

さてさて前回のブログ記事でロリエたこまんの「駿河だんご」実食レポートを書きました。




静岡団子決定選② ロリエたこまん「駿河だんご」

https://www.hakuju-kai.com/post/hatorinomori20190325


大変おいしゅうございました。


しかし西部の「たこまん」と静岡市の「ロリエ常盤屋」の幻のコラボレーションには不思議な点が幾つかあります。

まず、2017年6月の倒産時には市内に5店舗を有していた「ロリエ常盤屋」さんが「たこまん」に買取されたとして、何故全店舗ではなく一店だけが残されたのでしょう。

またロリエ常盤屋さんの本店は清水区七つ新屋にあったハズ。

何故、「ロリエたこまん」の店舗は旧本社ではなく清水区大坪なのでしょう。

そして最後に「ロリエたこまん」は今後、店舗を拡大していくのでしょうか。


(疑問点まとめ)

1 たこまんは何故ロリエの全店を買取するのではなく一店舗だけを「ロリエたこまん」にしたのか

2 何故「ロリエたこまん」は清水区大坪に開店したのか

3 今後、ロリエたこまんは店舗を増やしていくのか


調べてみても中々答えが見つかりません。

そこで我ら「羽鳥の森ブログチーム」は、店舗に直接問合せをしてみました!


「質問書」の内容

羽鳥の町内にあったロリエも全店閉鎖の時に無くなってしまいました。

地域の銘菓が無くなり寂しく思っていた所に、偶然ロリエが清水区に一店だけ残っていることを知りました。

この朗報を聞くに及び早速店舗にお邪魔して参りました。

その時のことを弊法人のブログでレポートした所、「何故ロリエが一店だけ残ったのか気になる」と周囲から感想を頂きました。


・何故大坪の店舗だけが残されたのか。

・今後「ロリエたこまん」は増えるのか。

公式ホームページを調べてみましたが、分からなかったので直接お尋ねする次第です。

ご回答宜しくお願い致します。


どの内容に即日、ロリエたこまんからお返事がありました!

お電話を下さったのはロリエたこまんの村松さんです。


早速、お電話で上記の疑問を聞いてみました。


 

〇 「どうしてロリエは大坪店だけ残ったのですか?」


村松さん 「ロリエ常盤屋は2017年の6月に倒産し、全店舗が閉鎖されました。ロリエ常盤屋は完全に無くなってしまったのです。」

「その時に『株式会社たこ満』の社長である平松季哲が『歴史ある静岡の名店が無くなるのは余りにも惜しい』と労苦を厭わずロリエの救済に乗りだしたのです。そしてロリエの従業員と平松社長の協力によって「ロリエたこまん」という新たな会社が創業されたのです。「ロリエたこまん」は「ロリエ」発祥の地である清水区内に事業用地を探し、現敷地に新店舗を構えたんです。」

「『ロリエ常盤屋』は1911年に創業し、実に105年の歴史を持っています。地域の中で、地域に根差し、お菓子を通じて激動の歴史を見続けてきた会社なんです。平松社長のおかげでロリエはその名前を残すことができました。そしてロリエの従業員は私含めてみんな「ロリエたこまん」に雇用されることができました。」





〇 「ロリエが買取されたのかと思ったら全く新しい会社だったんですね。西部と中部のお菓子屋さんの合体に胸が躍ります。どうして平松社長はロリエの救済に入られたのでしょうか。」


村松さん 「ロリエとたこまんで共通の経営コンサルが入っていたりと共通項があったんです。それでいち早く情報を得て、迅速な救済措置ができたんですね。」


〇 「完全に倒産して従業員さんたちが離散した後では復活できなかったでしょうね。ロリエのファンにとっては幸運でした。今後、『ロリエたこまん』の店舗は増えるのでしょうか。」


村松さん 「実は、ここだけの話ですが私どもは今年の2月に『たちあおいの癒』という店名で静岡松坂屋に出店をしたんです。この店舗ではアマンド娘も売られています。」


〇 「静岡の街中で、しかも松坂屋という一等地でアマンド娘が買えるようになったんですね。市民として大変嬉しい話です。そういえば、ホームページを拝見しましたが、たこまんの店舗でもアマンド娘が売られていますね。かつて静岡市内の銘菓として名を馳せたアマンド娘がいまは県西部で売られているのは不思議な心持ちがします。」





村松さん 「これは全くの裏情報なのですが、西部のたこまんの店舗では「アマンド娘」はあまり売れてないんです(笑)。」


〇「(笑)西部には馴染みがないですものね。でも静岡市民がこよなく愛するお菓子ですから、きっと西部の新たな名物としても定着すると思います!アマンド娘を『静岡市のお菓子』から『静岡県のお菓子』にしましょう!応援しています!」


 

村松さんご回答ありがとうございました。


ロリエが6月に倒産し、その年の11月に「ロリエたこまん」が開店する時のチラシがありました。

チラシに掲載された挨拶文をテキスト化しました。



 

静岡、清水の皆 、こんにちは。 はじめまして。

「 ロリエたこまん」です。

この度、6月に閉店いたしました「ロリエ常盤家」の従業員が中心となり静岡市清水区大坪2丁目に「ロリエたこまん」を開かせていただきます。

お菓子の製造は衛生管理の整った掛川市に本社を於く、株式会社たこまん満に委託しました。

1911年創業の歴史をもつ「ロリエ常盤家」を私たちの手でもう一度皆様に、ロリエの代表銘菓「アマンド娘」をはじめ、

静岡、清水の文化をお菓子に託してお作りさせていただきます。

新店舗の店内でも出来立ての和菓子や、洋菓子をお作りして皆様のお越しをお待ち申し上げます。

どうぞ末永くご指導、ご愛顧のほど宜しくお願い申し上げます。


ロリエたこまん従業員一同

 

村松さんの話を聞いた後に改めてあいさつ文を読むと、従業員の方々の熱意が伝わってしみじみとします。

ロリエが残って本当に良かった!


そしてアマンド娘を取り扱う新店舗の開業、大変喜ばしいお話です。



画像は藤枝大石四宝堂さん最新情報からお借りしました。


画像は松坂屋ブログからお借りしました。

参考URL



ところで、「たこまん」の「あまから団子」が「駿河だんご」として売られているので、やはりアマンド娘も西部で売るときは名前を変えてみても良いかもしれませんね。

うーん・・・たこまんの人気商品にちなんで「小砂丘」・・・?

中にブッセのクリームとか入ると美味しそうですね!





「アマンド娘」のご紹介

郷土銘菓「アマンド娘」は1960年代後半に、

静岡県清水市(現在静岡市清水区)で発売されました。

以来、50年以上清水の皆様はじめ清水を訪れる方々に愛され続けている郷土銘菓です。

表面はサックリ、中はしっとり。

香ばしいアーモンドの風味とバターの深いコクと芳醇な香り。

どなた様にも喜ばれる美味しさで贈り物などにも最適です。


まだ食べたことのない方は是非!

ちびまる子ちゃんも推薦する静岡を代表する銘菓です。静岡土産には「アマンド娘」を!



 

今回の記事は「ロリエたこまん」誕生のお話でした。

たこまんの社長である平松さんの人情と

実際にロリエ存続に尽力した村松さんはじめ従業員の皆さん、

店舗の閉鎖、新たな会社の立ち上げなど多くの苦労があったと思います。

お菓子はこれだけ沢山の方に愛されながら作られているんですね。

地域愛、お菓子愛に溢れた素晴らしいお話でした。

お話はロリエたこまんの村松さんでした。

ありがとうございました。


(文責・羽鳥の森ブログチーム)







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